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作成日:2026/10/25
【企業労務(労務管理)】傷病手当金の4割超が「心の不調」。今、職場にできること


全国健康保険協会(協会けんぽ)が、令和7年度に精神疾患を理由として支給した傷病手当金は7万9825件
でした。前年度より9486件増え、5年度以降は年間約1万件のペースで増え続けています。

4割を超える、精神疾患の割合

傷病手当金の総支給件数は19万3435件、金額は374.3億円。そのうち精神疾患は、件数で41.3%、金額
で45.3%を占め、ともに4割を超えました。がんは件数で2万7435件、金額の割合では15.4%です。精神
疾患がいかに大きな割合を占めているかがわかります。

業種によって違う傾向

被保険者千人当たりの精神疾患による支給件数は、情報通信業が5.83件と突出しています。次いで教育・
学習支援業が4.49件、医療・福祉が4.32件です。全体の傷病で最も件数が多かった運輸業・郵便業は、
精神疾患では2.43件にとどまり、業種によって傾向が違うこともわかります。


休む期間の長さ

もうひとつ注目したいのが、休む期間です。平均支給期間は全体で約5.8カ月(173.38日)ですが、精神疾
患は211.2日と、傷病別で最も長くなっています。一度不調になると、回復にも、職場に戻ることにも、
時間がかかるということです。

「なる前」の職場づくりを

私は独立する直前の職場では、障害年金の手続きをお手伝いする仕事を多くしていました。そこで強く
感じたのは、一度心が不調になると、本人の希望や意向にかかわらず、仕事への意欲も、職場での居場所
も、心の状態も揺らいでしまうということです。うまくいかない経験が重なり、さらに心を痛めてしまう
方も少なくありません。

その周りにいるご家族や職場の方も、本人を思って心配し続けます。そしてその方たちの職業人生も、
変わっていきます。私も多くのご家族からご相談を受けました。そして本人もまた、「家族に迷惑をかけ
ている」と自分を責め、無理を重ねてしまうのです。

障害年金の手続きは、いわば川下の仕事です。その手前には、必ずと言っていいほど職場での環境があり
ます。メンタルヘルス対策やハラスメント対策、本人のセルフケアおよびセルフマネジメント、ときには
タイムマネジメントも欠かせません。

そうした職場環境を整え、雲ひとつない青空のような、穏やかな(セレーノ)職場づくりと場づくり、人づ
くり
のお手伝いしたい。その思いが、独立開業に踏み切った理由の大きな一つです。

「ちょっと疲れているかも」と声に出せること。管理職や同僚が、いつもと違う様子に気づいて声をかけ
られる
こと。制度を整えることと同じくらい、そんな日ごろの空気づくりが、予防の第一歩になります。

 

メンタルヘルス研修や、相談しやすい職場づくりのご相談も承っております。お気軽にお問い合わせくだ
さい。



【出典】
・労働新聞社「傷病手当金 精神疾患8万件近くに 割合で4割を超える 協会けんぽ・7年度給付状況」
 (労働新聞ニュース、2026年10月22日)
【参考】
・全国健康保険協会(協会けんぽ)「令和7年度 協会けんぽ調査研究報告書」

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